はじめまして、かもしみブランド市場開発の「な・お」です。
発酵業界に30年以上居候して、もうボチボチなひとです。
暇さえあれば虫や宇宙の写真を撮っている、外出が苦手なリアルなオタクです。まさかブログを書くことになるなんてびっくり仰天ですが、よろしくお付き合いをお願いします。 (ちなみに第1回のブログ写真の かもしみ蔵日誌 はじめました ど真ん中がわたしです・・・。)
このブログの2つ目の記事(『かもしみ』って、何?)で「稲垣ま」から「かもしみ」に込められた思いをお伝えさせていただきました。
「醸す、すなわち、発酵の力で生み出されたおいしさが、食べた人の身体に沁みる、そして願わくば、そのひとの心にも沁み入ってくれたらいいなぁ」と。

では、なぜ、「食べた人の身体や心に沁み入るようなおいしさ」が、発酵食品にはあると、私たちは思っているのか、について書いてみます。
「稲垣ま」曰く、「おいしさが沁み入ったときに、懐かしさや恋しさを感じる・・・」、なるほど~、おいしいお味噌汁やお漬物をしみじみと味わっているときに感じるあの感覚ですねぇ。(ところで、しみじみって「沁み沁み」なんでしょうかね・・おっとすみません、どさくさまぎれな誘導をしてしまいました。)
もちろん、懐かしさや恋しさを感じさせるのは、発酵食品だけではないと思います。
なにせ、高度経済成長期(死語ですか、これ?)に育ちました私などは、駄菓子屋さんのベチャベチャ、テカテカしたお菓子が大好きで、今でも稀に食べる機会があると、懐かしさでいっぱいになります。
でも、おいしいさが沁み入った時に感じるあの感覚、「あ゛~、おいしい」って身も心も奥の方からホ~ッとして、深い安心感に包まれちゃうあの感じ。
発酵食品には、懐かしさと共に、そういうおいしさがあると思っています。

味噌、甘酒、漬物、醤油、酒、納豆など、地方の特産品も含めれば、発酵食品は星の数ほどあると思います。チーズもワインもシュールストレミングも発酵食品です。まさに星の数?(宇宙、好きなので)。
そのどれもこれもが、微生物がいい仕事できるようにヒトがお手伝いをして、シンプルな原料から複雑(怪奇)な味を醸し出します。食べれば・飲めば、お口の中でいろんな味が混ざり合います。
すなわち1+1が2になる単純な味じゃなくて、5にも10にも感じる複雑な味、香り、おいしさ。ただおいしいだけじゃなくて、「んっ?」となることもある、不思議で、いつまでも印象に残る味。
そして何より、「これは身体に良いらしいぞ」ということを、身体自身が知っているからこその安心感のあるおいしさ。
だから、「あ〝~~~~~~」と声が出る(温泉と発酵食品にしか出せない声です、たぶん。)

「あ゛~、 おいしい」を探求していったら発酵にたどり着いて、なんと私たちがたまたま発酵を生業としていた!・・この辺が正直なところかもしれません。あらためて、醸して造る発酵食品の良さを再確認している今日この頃です。
最後までお付き合いいただきまして、大変ありがとうございました。
な・お