野沢菜漬け開発

「こりゃあ、いいあんばいだなぁ~。」

「こりゃあ、いいあんばいだなぁ~。」

私自身は普段の会話でまず口にすることのない言葉ですが、祖父母や年配の方が使っているのを聞いていたので、とても耳なじみのある言葉です。 方言ではないのですが、もしかしたらご存じない方がいらっしゃるかもしれないので…。

― あんばい=塩梅。
意味は、料理の味加減、物事の具合や状態、のことを言います。
なるほど。
でも、なぜ「しお(塩)うめ(梅)」?

お料理がちょうどよい味加減にできると「いい塩梅だ」と言ったりしますが、なんと、庭仕事や畑仕事が段取りよく片付いたときにも「いい塩梅にできた」などと使ったりします。
子どもの頃、お絵描きをしていたり積み木で何かを作ったりしていても、おじいちゃんおばあちゃんが「いい塩梅にできたなぁ」なんて褒めてくれるときにもよく聞いた言葉です。

「塩梅」 ― 多くの方が意味と漢字からなんとなくこの言葉の語源にお気づきかと思います。
梅を塩漬けにすると梅から水分がしみ出してきます。 これを梅酢と言い、まだお酢がない時代にお酢の代わりに料理に使っていたそうです。 その梅酢の味加減が絶妙だったことから「塩梅」という言葉ができたようです。

二度目のブログ登場ですが、前回に引き続き、梅の話題をあげてしまいました。こんにちは、かもしみブランド「ひのまお」です。

さて、今回は「塩梅」ということですが、梅の話ではなく、塩。
かもしみ「のんびり熟した野沢菜漬け」をいい塩梅にするにはどうしたらいいか、商品開発の際にこだわった「塩」のお話です。

まずは塩の種類。
ひとくちに塩と言っても、製法も味も特徴も様々です。 通常、塩は海水・岩塩・湖水を原料に作られますが、原料や産地によって含まれる成分が違うため、味にひとつひとつ違いが出ます。
また、原料から塩にする製法によっても成分が変わるため、それによっても味に違いが出ます。

「のんびり熟した野沢菜漬け」は、塩だけで漬けて乳酸発酵させて作りますので、まずは塩選びからでした。
たくさんの種類の塩を、そのまま食べてみたり(舐める程度ですよ、もちろん)、実際に野沢菜と漬けてみて食べ比べたり…を繰り返しました。
不思議なもので、そのままでおいしい塩でも、野沢菜漬けにして試食するとまた違う味わいになったり、その反対に塩のままでは特になんとも思わなかったものが、漬けてみると「あれ?おいしくなってる!」と感動があったり。
こうした試行錯誤のうえで、たくさんの塩の中から「のんびり熟した野沢菜漬け」のために厳選したのが、 海水を塩田で蒸発させて作られる天日塩です。 この天日塩に含まれる様々なミネラルとその量が複雑な味を作り出し、塩辛さだけでなく、野沢菜そのもののおいしさや素朴さを引き出してくれるようです。
まさに「いい塩梅」ですね。

もう一つのこだわりは塩分の濃さと漬け込み期間。
塩は素材に味をつけるだけでなく、素材の味を引き出したり、食べやすい食感にしてくれたり、保存性を高めてくれたりと、ほかにも様々な働きをしてくれます。 普段、スーパーなどで販売する浅漬けなどのお漬物であれば、塩分○%くらいと大体決まっているのですが、もしかしたら塩分濃度でもおいしさが変わってくるかもしれない、といろいろな塩分濃度で試行錯誤を重ねました。
野沢菜には、漬け込んで初めのうちは(ワサビのような)ツンとする辛みがあるのですが(これはこれでおいしい!)、約1か月、のんびり漬け込んで乳酸発酵させていくことによって、浅漬けにはない香り、深み、まろやかさが生まれます。
これを醸し出してくれるのが、塩分とその濃度です。
そして、鮮やかな緑色の野沢菜では味わうことのできない、何ともいい塩梅に仕上がってくれるというわけです。

こうして生まれた「のんびり熟した野沢菜漬け」、今までお召し上がりいただいた方も、これからお召し上がりいただく方も、

「こりゃあ、いいあんばいだなぁ~。」

なんてつぶやきながら、味わってみていただけたら嬉しいです。

ひのまお

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